第82期名人戦七番勝負 豊島将之九段-藤井聡太名人 第2局の3
昭和の名作戦の一つ、ひねり飛車だ。筆者が子どもの頃、プロアマ問わず大流行した。「必勝戦法があるとすればひねり飛車」と言われた時代もあった。そんな昔話を現地に来ていた勝又清和七段に振ると「そうそう、懐かしいねえ。若い人には通じないのよ」と筆者の肩をたたいた。 補足するように勝又七段が語る。「豊島さんは33歳(対局時)。師匠の桐山先生(清澄九段)も名人初挑戦が33歳。しかも師匠の得意戦法を時代を超えて弟子が採用している。不思議な巡り合わせだねえ」